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第2期オセロ王座戦総評
2007.11.02
 
第2期オセロ王座戦総評
長谷川 五郎

 2007年9月16日、国内三大タイトルの1つ「王座戦」が国際交流センター(水戸市)で選ばれた精鋭62選手によって戦われ、中島哲也新王座、船津あすか新女流王座、大池芳法新小学生王座が誕生した。

 毎年、日本オセロ連盟主催で開催されている国内三大タイトル戦とは、春の第28期名人戦(無差別、女子、小学生の3部門制で、計175名が参加、3月25日於東京)、夏の第35回全日本選手権(同じ3部門制で計210名が参加7月15日於東京)、今回の王座戦(1部門制、名人・全日本の各部門の成績上位者62名が参加)である。

 そして、それらの優勝者、冨永健太名人、大野友弘全日本チャンピオン、中島哲也王座、龍見有希子女流2冠の4人が第31回世界オセロ選手権大会(於ギリシャ・アテネ 11月29日〜12月1日)に日本代表と決った。誰が優勝しても初の世界チャンピオンになる訳で、本人自身は勿論、われわれの胸は期待で躍る!

 世界チャンピオン!世界64億人の中で、唯1人だけに与えられるこの栄誉を得た30人の選手達(そのうち日本代表が21人)の顔が次々と浮かんでくる。よく「日本が自他共に世界一と誇れるのは平均寿命とオセロだ」といわれているが、それは日本がオセロ発祥の地でもあることもさることながら、何といってもその競技人口の多さ(6,000万人)と、その選手層の厚さに加えて、若手選手がどんどん育ってきているからである。

 今回の王座戦ベスト10の顔ぶれを見ると、そのうち6人がタイトル経験者(為則、村上、谷田は世界も)で、以下ざっと見ると、11.燉怐i中3)14.Rose(2001世界一)15.榎本(中2)17.後藤(2003全日本一)23.北島(2002名人)30.岡本(中1) 31.宮岡(2005名人)35.大野(2007全日本一)・・・と続くが、榎本と岡本は何回も小学生日本一になった少年達。女子で唯1人堂々と勝ち越した船津女流新王座(25位)は流石!そうした中にあって、3人の小学生(ダイヤモンドの原石)の活躍が特に目立った。昨年も41位と善戦した大池君は今年6年生になり33位へと躍進し見事初タイトル獲得、おめでとう!

「王座戦は運がよければ、タイトル経験者や五段の先輩とも真剣勝負できる!」といって高崎市からお父さんにつれられて初出場した栗田誠矢二段(小5)、その意気や良し、念願通り中島八段、佐野洋子五段(2004女流名人)、村上九段、大清水五段達とも大熱戦を展開、43位は立派!今年「茨城ちびっ子オセロ大会」は4ヵ月にわたって1,610人の小学生が参加したが、その優勝者秋田拓馬君(小6)46位も将来が楽しみ!

「総ての道はローマに通じる(格言)」といわれているが、上記のように“総てのオセロ大会は世界チャンピオンへの道に通じている。”オセロのオリンピックといわれている世界オセロ選手権大会は毎年秋に世界各国持ち回りで行われているが、その第1、10、20、30、40回・・・は日本で開催されることになっていて、第1、10、20、30回は総て日本代表が優勝していて、特に昨年秋に日本・水戸市で行われた第30回世界オセロ選手権大会(世界27カ国84選手参加、為則王座、辻女流王座が優勝)の大成功の鐘は「日本・水戸ワンダフル!」となって世界を駆け巡り、その余韻は今もわれわれの胸の中に響いている。

「10年後のこというと鬼が笑う」といわれているほど将来の予測は難しいものだが、9年後(2016年)日本で開催される第40回世界オセロ選手権大会で上記選手達はじめ、いろいろのことを思い巡らすのは楽しいものである。

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