STAR CAMP 2004
2004年10月10日

参戦記:谷野雅之



  STAR CAMP 2004

 2004年 オリンピックイヤー そしてアテネの興奮が冷めやらぬこの季節
 スターキャンプ2004東北新潟交流戦の季節だ


 



 早くも6年目を迎えたスタキャンだが、今年の開催地は杜の都仙台。太白区中央市民センター通称「たいはっくる」三階大会議室 今回この参戦記を書かせていただく谷野(秋田)は、スタキャン発足当時からの皆勤賞であり、スタキャンを見つめ続ける古株オセラーである。笑

  前夜祭
 スタキャンで最大のイベント ( !? ) でもある前夜祭が仙台の繁華街、国分町の焼肉店で執り行われ、仙台名物牛タンで新潟の猛者達をお出迎えである。
 筆者的には、オセロよりも前夜祭のほうが書く事が豊富だったりする。笑

 牛タンも程々に、二次会は、マスターもかなりのオセロ通である「オセロの打てる飲み屋」A-Booに移動した。

 さすがにオセロ好きの集団、早速前哨戦があちらこちらで始まり出した。私もテキーラ片手にオセロ盤に向かう。そんな仙台の夜でした…。
 前哨戦の結果はというと、酒に呑まれた筆者の記憶が降りしきる雨と共にどこかに流されてしまい、誰が勝って、誰が負けたのか定かではありません。汗
どうやらテキーラが一番の強敵だった様です。笑

明けて10月10日
 さていよいよ試合当日。筆者は自業自得の二日酔いで体調は最悪である。
 正午になると、当日参加の人達もぞくぞく顔を見せ始め、打倒新潟、打倒東北にそれぞれ闘志を胸の内に秘めた様子である。

 参加人数 新潟11名 東北15名 合計26名
 決戦開始


  第1戦
 東北新潟対抗戦と銘打っているだけに、新潟の面々は必ず東北人と当たるという変則的な7戦スイスの組み合わせをしています。

 対戦相手も決まり会場にコールが響く。注目はやはり、優勝候補筆頭、滝沢八段。更に昨年の覇者、神田三段の連覇はあるのか

 さすがに注目選手なだけあり、滝沢八段は福田初段を55−9、神田三段は星野三段を36−28で軽くひねってしまいました。
 私はというと新潟の新鋭田井二段が相手 気が抜けない。
 ついでになかなか酒も抜けない。

 変な定石(?)で田井二段をかわし、ホッと胸をなでおろしていたのも束の間、第1戦は6勝5敗で新潟に軍配が上がった。
 ちなみに過去5回のスターキャンプの総合成績では、1勝4敗と東北が大きく負け越している。がんばれ東北

  第2戦
 試合前の自己紹介で「大物を潰す」と大口を叩いた、東北の核弾頭小島1級が2戦目にしてその大物に当たってしまった
 滝沢八段対小島1級。ななななんと、終わってみれば32−32の引き分け 会場中を大きなどよめきが包み込み、一躍今日のMVP候補に名乗り出た
 朝方、私に二日酔いの薬を買ってきてくれたご利益が出たようである。笑

 その他の注目試合、東北の切り札石田四段対、前大会覇者神田三段 壮絶なクロスカウンターの応酬は38−28で石田四段

 そして私はというと、スタキャンの常連の鈴木二段が相手。終始冷静だった鈴木二段の圧勝でした。やはり新潟は気が抜けない。しつこいようだが昨日のテキーラもまだ抜けない。

  第3戦
 程良い緊張感と和気あいあいななごみムードの中向かえた第3戦。なんと、今年の東北ブロックチャンピオンでもある星野三段が滝沢八段に34−30で勝ってしまった
 その大歓声は2戦目で滝沢八段に引き分けた、東北の核弾頭小島1級のMVPをもかき消した

 そして私の相手は神田三段 前の試合を落としたショックからか、簡単なストナーにはまってしまい、私に勝ちをプレゼントしてくれた。
 神田三段は、今日最も悔しい試合と嘆く。なぜか毎年、私との対戦の時だけ大ポカをやってくれる心の優しい人である。

 ここまで3連勝は3名。新潟の守護神梅沢四段 同じく新潟のサラブレッド長崎二段 東北の切り札石田四段である。

以下は次の通り

 1. 梅沢  四段 3勝0敗 143石
 2. 長崎  二段 3勝0敗 126石
 3. 石田  四段 3勝0敗 122石
 4. 佐々木三段 2勝1敗 113石
 5. 星野  三段 2勝1敗 110石
 6. 高島  1級 2勝1敗 106石
 7. 谷野  三段 2勝1敗 104石
 8. 田井  二段 2勝1敗 104石
 9. 鈴木  二段 2勝1敗 100石
10. 上澤  三段 2勝1敗  92石

  第4戦
 これが終われば休憩タイム だんだん胃腸の調子が戻ってきた私もフル回転&空回りの準備万端である

 第4戦注目のカードは、全勝対決の新潟梅沢四段対東北の石田四段 さすがに新潟の壁は厚く、36−28で梅沢四段の貫禄勝ち。東北から全勝者が消えた。
 もうひとつの注目試合は、全勝街道を走る新潟の長崎二段と、3戦目で滝沢八段を破り波に乗る星野三段。さすがに新潟のサラブレッド。東北チャンピオンをも寄せ付けず38−26でまだまだ走り続ける。

 更に更に、空回りするかと思われた私だが、2002年の全国のフレッシャー5位の佐々木三段に勝ってしまい、なんとも美味しいオヤツタイムをむかえるに至る。

第4戦後の順位は次の通り

 1. 梅沢  四段 4勝0敗 179石
 2. 長崎  二段 4勝0敗 164石
 3. 石田  四段 3勝1敗 150石
 4. 鈴木  二段 3勝1敗 149石
 5. 田井  二段 3勝1敗 147石
 6. 谷野  三段 3勝1敗 143石
 7. 上澤  三段 3勝1敗 135石
 8. 滝沢  八段 2勝1分1敗 169石
 9. 大清水三段 2勝2敗 167石
10. 佐々木三段 2勝2敗 138石

  第5戦
 各々がホワイトボードに貼り出された成績表に一喜一憂し、後半戦に挑む。

 ついに全勝の梅沢四段に、東北の隠し玉(隠し通してほしかった)谷野三段がぶつかる。過去のスタキャンでは、対戦中に盤面ではなく梅沢四段の目を見つめ続けて手を狂わせ、私が勝利した試合があった。
 今回もその作戦でいこうと考えていたのだが、ななななんと 梅沢四段が自らの手で私の視線を防御 私がかなり有利だった盤面が、思わぬ切り返しで終盤うっちゃられてしまい、39−25で梅沢四段の勝利となる。やはりあなどれない男である。

 一方、隣の席では全勝街道を走る長崎二段が、石田四段にその足を止められてしまう いよいよ面白い展開だ

 1. 梅沢  四段 5勝0敗 218石
 2. 田井  二段 4勝1敗 195石
 3. 石田  四段 4勝1敗 191石
 4. 長崎  二段 4勝1敗 187石
 5. 上澤  三段 4勝1敗 182石
 6. 滝沢  八段 3勝1分1敗 202石
 7. 星野  三段 3勝2敗 181石
 8. 谷野  三段 3勝2敗 168石
 9. 鈴木 二段 3勝2敗 166石
10. 神田 三段 3勝2敗 152石

  第6戦
 ここにきて、いよいよ不気味なのが滝沢八段の追い上げである。石数では全勝の梅沢四段に迫る勢いだ。

 まずは4勝1敗対決、新潟のホープ田井二段対東北の切り札石田四段。両者一歩も譲らずなんとこれが引き分け

 もう一人の4勝1敗、長崎二段も谷野三段(私)と引き分け

 上澤−梅沢戦の結果如何では、梅沢四段が一気に優勝を決めてしまう形成になってしまった。

 今年の台風並みに勢いを増す梅沢四段は、女子供にも容赦せず、上澤三段(女)を一蹴(ヒドイ)千秋楽を待たずして賜杯を手にしてしまった。
う〜ん、脱帽。

 1. 梅沢  四段 6勝0敗 252石
 2. 滝沢  八段 4勝1分1敗 261石
 3. 田井  二段 4勝1分1敗 227石
 4. 石田  四段 4勝1分1敗 223石
 5. 長崎  二段 4勝1分1敗 219石
 6. 星野  三段 4勝2敗 222石
 7. 上澤  三段 4勝2敗 212石
 8. 谷野  三段 3勝1分2敗 200石
 9. 大清水三段 3勝3敗 239石
10. 吉田 三段 3勝3敗 217石
10. 高島 1級 3勝3敗 217石

  第7戦
 最終戦 寝ても覚めても最終戦 泣く子も黙る最終戦 くどいようだが最終戦なのである

 勝ち越しを目指す者、初勝利を目指す者、金星を目指す者、様々である。

 全勝優勝だけは阻止したい我々からは、東北の核弾頭…?いや、サラブレッド…、ホープ?…とにかく星野三段が挑む

 猛烈な台風も最後の最後で温帯低気圧に変わったのか、獅子奮迅、東北の面目躍如の活躍で星野三段が48−16で勝利をもぎ取った

 私のスターキャンプ2004の締め括りは酔っ払い対決 理事の五十嵐三段だ

 余談だが五十嵐三段は、アテネ五輪ボクシング競技、唯一の日本人参加者ライトフライ級の五十嵐利幸選手(秋田県出身)と同姓同名なのだが、ボクシングの五十嵐君は私の三軒隣のご近所さんなのであります。

 オセロのヘビー級五十嵐三段を蝶の様に舞い、蜂の様に刺し、なんとか私が最終戦を物にした。

最終順位は次の通り

 1. 梅沢  四段 6勝1敗 267石
 2. 滝沢  八段 5勝1分1敗 295石
 3. 田井  二段 5勝1分1敗 272石
 3. 長崎  二段 5勝1分1敗 272石
 5. 星野  三段 5勝2敗 271石
 6. 石田  四段 4勝1分2敗 253石
 7. 谷野  三段 4勝1分2敗 242石
 8.中村(敬)初段4勝3敗 249石
 9.中村(康)初段4勝3敗 236石
10. 上澤  三段 4勝3敗 231石
  団体戦成績 42勝32敗3分で新潟の勝利


 今年も新潟に上位を独占されたが、東北の面々も、今日一日思う存分オセロを楽しめたのではと感じた。

 選手同士の何気ない会話から生まれたこの企画は、6年にわたって開催され、又来年の新潟に向けてタスキを渡す事が出来て大変嬉しく思う。

 ネットもいいけど、人と人がふれあい、コミュニケーションがとれる生オセロは最高です。オセロもビールもやっぱり生です

 参加者が各々に持ち寄った特産物を上位から順に賞品として受け取り、今年のスターキャンプも幕を閉じようとしています。

 最後に誰かがつぶやきました
 家に帰るまでがスタキャンだ。てね

― 終 ―






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