2010新潟ブロック大会
2010/06/13 新潟市万代市民会館 
スイス式トーナメント6回戦 持ち時間各20分 秒ヨミなし 引分なし

 1. 神田 吉浩   神田  ○+ 2 ○+16 ○+ 6 ○+12 ○+10 ○+44  6勝 0敗 0分 無差別の部代表
    新潟        三段  梅沢  若山  佐々  藍原  針井  佐剛           +90
 2. 藍原 重朗   藍原  ○+56 ○+10 ○+34 ×-12 ○+34 ○+26  5勝 1敗 0分 フリークラスの部代表
    新潟        二段  岩坂  佐々  針井  神田  高井  若山          +148
 3. 佐々木 禎行 佐々  ○+64 ×-10 ×- 6 ○+16 ○+40 ○+22  4勝 2敗 0分 代表辞退
    新潟        三段  川野  藍原  神田  堀内  渡伸  梅沢          +126
 4. 針井 光     針井  ○+44 ○+12 ×-34 ○+28 ×-10 ○+55  4勝 2敗 0分 フリークラスの部代表
    新潟        初段  佐立  堀内  藍原  岩坂  神田  佐優           +95
 5. 若山 裕亮   若山  ○+12 ×-16 ○+10 ○+36 ○+14 ×-26  4勝 2敗 0分 初段取得
    新潟        2級  渡伸  神田  高井  佐優  梅沢  藍原           +30
 6. 梅沢 佳紀   梅沢  ×- 2 ○+40 ○+30 ○+50 ×-14 ×-22  3勝 3敗 0分
    新潟        四段  神田  高井  堀内  渡伸  若山  佐々           +82
 7. 堀内 恵子   堀内  ○+38 ×-12 ×-30 ×-16 ○+34 ○+42  3勝 3敗 0分 女子の部代表
    東京        五段  佐優  針井  梅沢  佐々  岩坂  佐立           +56
 8. 岩坂 龍次   岩坂  ×-56 ○+32 ○+14 ×-28 ×-34 ○+24  3勝 3敗 0分
    新潟        初段  藍原  川野  佐剛  針井  堀内  高井           -48
 9. 渡辺 伸     渡伸  ×-12 ○+22 ○+16 ×-50 ×-40 ○+14  3勝 3敗 0分
    新潟              若山  佐剛  佐優  梅沢  佐々  川野           -50
10. 佐藤 剛     佐剛  ×-12 ×-22 ×-14 ○+56 ○+26 ×-44  2勝 4敗 0分
    新潟        2級  高井  渡伸  岩坂  川野  佐立  神田           -10
11. 高井 恒浩   高井  ○+12 ×-40 ×-10 ○+40 ×-34 ×-24  2勝 4敗 0分
    新潟        初段  佐剛  梅沢  若山  佐立  藍原  岩坂           -56
12. 佐藤 優衣   佐優  ×-38 ○+64 ×-16 ×-36 ○+20 ×-55  2勝 4敗 0分
    新潟              堀内  佐立  渡伸  若山  川野  針井           -61
13. 佐藤 立樹   佐立  ×-44 ×-64 ○+32 ×-40 ×-26 ×-42  1勝 5敗 0分
    新潟              針井  佐優  川野  高井  佐剛  堀内          -184
14. 川野 駿     川野  ×-64 ×-32 ×-32 ×-56 ×-20 ×-14  0勝 6敗 0分
    新潟              佐々  岩坂  佐立  佐剛  佐優  渡伸          -218

※ この結果表は中島哲也氏作の SLIM を用いて作成しました。
         http://www.othello.org/~nakaji/napp/


まさかの全勝で無差別代表プラチナチケットを手にした神田三段のコメント

もう2度と全日本の檜舞台を踏めないのでは・・・
ここ数年、ブロック大会を終える度にそう思ってました。
感無量です。
全日本で勝つためには一層の研鑚を積む必要がありますので、これからの約1ヶ月は過去に経験
のないくらい練習して本戦に臨みます。



        2010新潟ブロック大会 観戦記
                          全日本チャンピオン・九段 滝沢雅樹

3回戦は午後1時対局予定。私が会場に入ると、既に神田三段と佐々木三段は既に着座し、静か
に対局の時を待っていた。その後藍原二段と針井初段が昼食から戻り席に着く。全勝は神田、藍
原、針井の3名となっていた。

佐々木vs神田
黒の佐々木三段がバッファロー定石を選択。神田三段は時間をおかず6手目北陸流へ。中盤は白
がやや優勢となった。黒は中盤辺の余裕手を温存して進めたが、その構想が悪かったらしく、終
盤は通しを利かされてせっかくの余裕手が打てない状態に陥った。時間をうまく使った神田三段
が、偶数でまとめ、危なげなく勝利した。佐々木三段残り8分40秒、神田三段残り1分33秒。

3回戦終了。全勝は神田三段、藍原二段

神田vs藍原
4回戦、いよいよ全勝同士の対戦となった。神田三段は引き分け勝ちを選択「想定外!黒を選ん
でくると思った」と藍原二段。しばらく考慮して「白をもらいます」。虎7手目のあと、藍原二
段は少考。そしてg5へ。神田三段の得意進行になった。黒はノータイムで形を作っていく。
20手目で藍原二段の手が止まる。神田三段、お茶を軽く飲む。約2分の考慮の末、白はb4へ。こ
こでe7なら4日前の練習対局、神田vs滝沢の進行だった。23手目、予想外の手だったらしく初め
て神田三段の手が止まる。少考後着手。27はやや弱気だったか。e8と抜きたかった。白はすかさ
ずf8へ。形勢は白に傾く。
31と打たれて「ん~」と声を漏らす藍原二段。ここが勝負どころか。局面は白優勢である。白残
り10分のブザーが鳴る。白、気合を入れてg2と打つ。しかしここはf7で手を渡して十分だった
か。形勢悪しを自覚したか、この後の藍原二段は腕組みをして長考に耽ることが多くなった。
 39手目、神田三段は最善のa6に。終盤は隅を確定させている分、黒は気持ちが楽な展開である。
時間も7分以上の差がついている。42手目着手時、藍原二段の残り時間はあと2分14秒。43以
降、神田三段はa3の余裕手を残し、表情にも余裕がある。藍原二段も既に負けを覚悟した様子。
終盤はほぼ一本道で流れ、黒の12石勝ち。


5回戦  針井vs神田
神田三段全勝、針井初段1敗での対戦。
神田三段、引き分け勝ちを選択。すらすらと快速船の進行に。13手目、1分の少考でg5へ。中盤
は針井初段がやや有望な展開。中盤はお互いに少考。消費時間もシーソーのように変化していく。
勝負が傾いたのは24手目。これがうまい手で、25を誘い、白は下中辺の空きで手を稼いだ。これ
で一気に形勢は白に。25はh4→h2→b4とすればよかった。34は強烈な手。黒が辺を取ればストー
ナーが待っている。もちろんストーナーにあえてはめさせる手もあるが黒はこれを回避した。で
も黒はストーナーに誘うほうが希望が持てたようだ。
42手目、神田三段長考。圧倒的優勢だからこそ、最後までの道筋をしっかりと読んでいる。46手
目、詰みが容易でないのか、白は思ったより時間を使っている。残り2分となった。52手目、こ
こは正解が1箇所しかないところだが、ここはノータイムで着手し、神田三段が危なげなく勝利
を決めた。

 
代表有力候補を総なめにした神田三段は、ここでほぼ優勝当確。そして最終戦は危なげなく勝ち、
全勝で優勝。新潟代表権を獲得